仕事がうまくいかないと感じたら。41歳主婦が手帳に綴った「自分で答えを出すチカラ」を養う時間

仕事がうまくいかないと感じたら。41歳主婦が手帳に綴った「自分で答えを出すチカラ」を養う時間

「うまくいかない」とき、つい他人のせいにしたくなる

40代になって、仕事の悩みの質が変わったと思う。
若い頃は、努力や経験でなんとかなることが多かった。
でも今は違う。
人間関係、組織の空気、自分の体調やメンタルの波。
どれも一筋縄ではいかない。

今日の手帳に書いた。

「仕事がうまくいってない気がするけど、うまくいかないことを他人のせいにしちゃいけないと思っている。
どうしたらうまく行くのかを考えて、自分なりに答えを出せなければ、同じ壁にぶつかった時に解決できるチカラは育たない。」

これは、気持ちの整理をするというより、
心の奥からあふれ出た言葉だった。

うまくいかないとき、人は誰かのせいにしたくなる。
「あの人が動いてくれないから」「環境が悪いから」と。
でも、そう思うたびに、
自分の中の小さな力がすり減っていく気がする。

問題の外側ばかりを見ているうちは、
きっと本当の答えにはたどりつけない。
そう感じて、手帳を開いた。

手帳に書くことで、思考が整っていく

私にとって、手帳はただの記録ではなく、
心の奥を静かに整理していく場所だ。

頭の中でモヤモヤしていた感情や考えを、
一つずつ言葉にしていく。
「何がうまくいかないのか」
「どうしたら変えられるのか」
その作業は、地道だけれど確かだ。

書いているうちに、
自分の中にあった焦りや苛立ちが
すこしずつ落ち着いていくのがわかる。

まるで濁った水の底に、
ゆっくりと光が差し込んでくるように。

40代になってから特に思う。
答えは外から与えられるものじゃなく、
自分の中から探し出していくものなのだと。

AIやツールがどんなに便利でも、
心が納得しない答えには意味がない。
手帳に向かう時間は、
私自身が“人間らしさ”を取り戻すための静かな儀式だ。

手帳の「ひとこと」に出会って、立ち止まる

その日のページには、ほぼ日手帳の印刷された言葉があった。

私はそれを読んで、
思わず手を止めた。

——素材で選ぶ。

服の話なのに、
仕事や生き方のことを言われたような気がした。

派手さや効率に流されるより、
本質を見極めて選ぶ。
それって、今の自分が一番大切にしたいことじゃないかと。

仕事でも同じだ。
周りの評価や流行のやり方に振り回されず、
自分の“素材”——つまり、
自分が持っている価値観や感覚を信じて動くこと。

それが、私の“自分で答えを出すチカラ”の
いちばんの根っこなんだと思った。

何かに迷ったとき、
本当の「質」はどこにあるのか。
誰かに見せるための派手さじゃなく、
自分が触れて心地よいと思える“素材”を選ぶように。
その小さな気づきが、
この日の手帳をやさしく締めくくってくれた。

自分で答えを出すということは、自分を認めること

40代の生活は、いろんなものが絡み合っている。
仕事、子育て、夫婦関係、体調の波。
どれも切り離せないし、
ひとつが崩れると他も揺らぐ。

だから、仕事で悩むときの「答え」も、
単純なものではない。

それでも手帳に書くことで、
「ちゃんと考えている自分」に気づける。
悩んでいるだけではなく、
少しずつ整理しようとしている私がいる。

その小さな積み重ねが、
“自分を認める力”につながっていくのだと思う。

うまくいかない日も、
答えが出ない時間も、
無駄ではない。

考え続けることそのものが、
もうすでに“答えを出す練習”なのかもしれない。

素材のように、自分を育てていく

仕事でも暮らしでも、
表面的な見栄えより、
心が触れて心地よいものを選びたい。

たとえ目立たなくても、
自分の中に静かに残る「本質」を信じて。

それが、41歳の私が見つけた、
これからの働き方であり、生き方。

手帳を開くたびに、
ページの端に書かれた小さな言葉や、
その日の私のメモが、
静かに響き合っている。

答えを他人に求めず、
自分の“素材”から導き出す。
その時間が、私を整えてくれる。

今日も小さな養生を。

Wrote this article この記事を書いた人

ミカ

手帳と暮らすミカです。 薬剤師・和漢薬膳師として、心と体の「めぐり」を見つめながら暮らしています。 40代を迎え、心や体の声に耳を澄ます日々。 手帳を開く時間は、私にとって小さな養生であり、静かな儀式です。 ここでは、ほぼ日手帳に綴る日々の出来事や心の揺れを通して、 「人間らしく生きる」ためのヒントを探しています。

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