40代からのキャリア考|「会社に依存しない働き方」を叶える生き方 PRを含みます

40代からのキャリア考|「会社に依存しない働き方」を叶える生き方

夏休みが近づくころ、手帳の片隅にこんな言葉を書いた。
「もうすぐ夏休み。にぎやかな日々が始まる。」

在宅勤務という働き方をしていて良かったと思う瞬間は、まさにこういう季節に訪れる。
通勤がないから、子どもの昼ご飯を用意しながら仕事もできる。時間の流れがひと続きになって、仕事と暮らしの境目がほとんどなくなっていく。

それは確かに便利で、ありがたい。
でも最近、ふと立ち止まって考える。
「会社に依存しない生き方」って、一体どういうことなんだろう。

仕事を続ける理由が、誰かのためだけになっていないか

子どもたちの近くにいたい。家族の時間を大切にしたい。
その思いが、私をこの働き方に導いた。
だけど最近、それだけでいいのだろうかと思う瞬間がある。

ある記事で読んだ。
40代・50代の退職理由の上位に並ぶ言葉。
「会社の方向性と合わなくなった」「スキルアップのため」

同じような思いを抱えている人がいると知り、少し安心した。
でも同時に、心の奥がちくりと痛んだ。
「もし子どもが大きくなったら、私はどうする?」
「本当に今の働き方が、私の望む形なの?」

便利な在宅勤務の裏で、私は確かに“会社に寄りかかっている”自分を感じている。

40代の葛藤:いくつもの役割のあいだで

仕事の責任も、家庭での役割も増える40代。
常に何かを天秤にかけながら、バランスを取ることを求められる。

母であり、妻であり、社員であり、そして私であること。
どれも大切にしたいのに、どれかを優先すると、もう一方が少し欠けてしまう。

そんな不安と葛藤を、私は手帳に書き出すようにしている。

今日のページに貼ったステッカーには、こんな言葉がある。
“Put your shoulder to the wheel.” ― 車輪を押せ。

懸命に努力する、全力を尽くすっていう意味らしい。

目の前の仕事を、ただ前へと進める。
子育てや家事も含め、今の私は日々、懸命にこの車輪を押している。

手帳は、そんな自分の姿を映す鏡。
そこには「疲れた」「やめたい」といった素直な言葉も並ぶ。
誰にも見せないそのページが、私の心の避難場所になっている。

「心を養生する」という新しい働き方

東洋医学には「養生」という言葉がある。
体をいたわるだけでなく、心を整えることも養生の一部。

働く女性にとって、この“心の養生”こそが、いま最も必要なのかもしれない。
会社での立ち位置、子どもの成長、自分のこれから。
すべてを同時に考えようとすると、心が追いつかなくなる。

そんなとき、私は手帳に言葉を書き連ねる。
整った文でなくてもいい。
ただ、「どう感じているか」を記していく。

すると、不思議と頭の中のもやが晴れていく。
それは感情のデトックスのようでもあり、一日の終わりの呼吸法のようでもある。

働き方を変える前に、心の向きを見つめる

「会社に依存しない生き方」を考えるとき、転職や独立といった“外の変化”ばかりに目を向けがちだ。
けれど本当に大切なのは、“内側の変化”なのかもしれない。

自分は何に喜びを感じ、どんな働き方をしているときに呼吸が楽になるのか。
それを知るためには、まず「立ち止まる」勇気がいる。

そして、心の声を丁寧に拾い上げる時間が必要だ。

私はまだ答えを見つけてはいない。
けれど、ページをめくるたびに、少しずつ輪郭が見えてくる気がする。
「自分のペースで働くこと」
「心をすり減らさない選択をすること」

それが、私にとっての“依存しない働き方”の第一歩なのだと思う。

書くことで未来が整っていく

手帳に綴られた小さな本音の断片。
それらは、未来の自分を支える道標になる。

今日、何を感じたのか。どんなことに違和感を覚えたのか。どんな瞬間に幸せを感じたのか。
そのひとつひとつを見逃さず、書き留めていく。

キャリアも、生き方も、“正解”を探す時代はもう終わった。
これからは、自分で「納得のいく形」をつくっていく時代。
私たち40代が、その始まりを生きている。

そして今日も、手帳を開く

もし今、あなたが仕事や未来に迷いを感じているなら、まずは静かな時間をつくって、手帳を開いてみてほしい。
「私は、どうしたい?」

そう自分に問いかけた瞬間から、依存ではなく“自分の意思”で働く生き方が少しずつ始まっていく。

今日も小さな養生を。

Wrote this article この記事を書いた人

ミカ

手帳と暮らすミカです。 薬剤師・和漢薬膳師として、心と体の「めぐり」を見つめながら暮らしています。 40代を迎え、心や体の声に耳を澄ます日々。 手帳を開く時間は、私にとって小さな養生であり、静かな儀式です。 ここでは、ほぼ日手帳に綴る日々の出来事や心の揺れを通して、 「人間らしく生きる」ためのヒントを探しています。

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